Gathers No Moss Like A Rolling Stone

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CINEMA
COLUMN & REVIEW



 ナイスの森 (日/2006) @渋谷Q-AXシネマ

監督:ナイスの森(石井克人/三木俊一郎/ANIKI)
出演:寺島進/浅野忠信/池脇千鶴/吹石一恵/尾野真千子/加瀬亮/西門えりか /高橋マリ子/菊池凛子/三浦葵/下田奈々/坂野真弥/谷本和優 /津田寛治/轟木一騎/三木俊一郎/庵野秀明/田中星児/森下能幸 /貫地谷しほり/伴杏里/夏帆/森岡龍/佐藤貴広/白仁祐介/伊藤二朗 /志賀廣太郎/水橋研二/下田祐司/嶺岸昭志/大山健/森山開次 /アンドリュー・アルフィエリ
途中に休憩を挟む2時間半という長い時間に、 シュールと笑いをぎっしり詰め込んだ怪作。
ストーリーらしいストーリーはなく、細かいシュールなエピソードが 脈略なく積み重ねられ、だらだらと続いていく。
人によって笑いのツボが違うのか、観客がみんな同じ場面で笑うのではなく、 場面場面であちこちからパラパラと笑いが起こるのがおもしろい。
それは、スタッフと俳優陣が悪ノリして、 あれもこれもと楽しんでやっているからだろう。
たくさんのキャラに、それぞれ細かい設定がなされていて、 それを俳優陣が、さらにデフォルメして、濃〜く演じている。
寺島進、浅野忠信、津田寛治は、期待通りの怪演を見せてくれているが、 その上を行っているのが、池脇千鶴。
「ジョゼ〜」でも体当たりの好演を見せているが、 ここでの壊れっぷりは、豪快にして、爽快。
これだけでも観る価値はあると思う。


 予感 (日/2006) @九段会館

監督:廣木隆一 音楽:ohana(オオヤユウスケ/原田郁子/永積タカシ)
出演:オオヤユウスケ/原田郁子/永積タカシ
   /竹中直人/石井苗子/大森南朋/貫地谷しほり /河井青葉/今井祐子/山田キヌヲ/大口広司
ohanaのシングル「予感」のPVが発展してショートフィルムになってしまった。
柔らかな映像とシナリオが、ほんのりとした余韻を残す。
演技素人の3人がかなりぎこちなく、観ていてちょっと辛いけど、 竹中直人、石井苗子、大森南朋といった演技派俳優が引き締め、 貫地谷しほり、河井青葉、今井祐子が華を添える。
それにしても、オオヤユウスケがおいし過ぎる。。。


 THE 有頂天ホテル (日/2006) @渋東シネタワー

監督・脚本:三谷幸喜
出演:役所広司/松たか子/佐藤浩市/原田美枝子/戸田恵子/香取慎吾
   /麻生久美子/篠原涼子/YOU/伊東四朗/生瀬勝久/西田敏行
   /津川雅彦/角野卓造/浅野和之/川平慈英/堀内敬子/唐沢寿明
   /寺島進/オダギリジョー/近藤芳正/石井正則/梶原善
いくつものエピソードが複雑に絡まり合い、そして、とき解かれていく。
演劇ではオーソドックスな構成だけど、劇団出身の脚本家が進出してきて、 テレビ・ドラマや映画でも見られるようになった。
今、その代表格は“クドカン”ということになるだろうけど、 この映画は「真打ちは自分だ」という 三谷幸喜からの強烈なメッセージのように感じた。
一分の隙も見せず綿密に編み込まれた伏線が、するすると解かれ、 スッキリと収束していく流れは、お見事。 豪華な俳優陣を絶妙に配し、笑いを盛り込み、そして、ささやかな希望をもたらす。
これは、完璧なエンターテイメント作品だ。


 お父さんのバックドロップ (日/2004) @WOWOW

監督:李闘士男 原作:中島らも エンディング曲:「ストライク」スネオヘアー
出演:宇梶剛士/神木隆之介/南方英二/南果歩/田中優貴/生瀬勝久
ベタな展開なんだけど、思わず泣いてしまいます。
何と言っても、神木隆之介がウマイ!
1980年代の大阪って言う設定も、重要。 子供のいじめも、今ほど陰湿じゃないし、 長屋のようなアパート住民たちの人情も温かい。 エンディングのスネオヘアー「ストライク」も、 “ぐっ”と来て、もう一度“うる”ってする。

p.s.
原作を書いている、今は亡き中島らもが、ちょい役で出演しています。


 ブラザーズ・グリム (米/2005) @丸の内ルーブル

監督:テリー・ギリアム 脚本:アーレン・クルーガー
出演:マット・デイモン/ヒース・レジャー/モニカ・ベルッチ
   /ジョナサン・プライス/レナ・ヘディ/ピーター・ストーメア
いやー、おもしろかった。 これだけ内容が濃いのに2時間ないなんて。
ファンタジーの舞台にチクリとした風刺やブラックなユーモアが散りばめられ、 いかにもテリー・ギリアムらしい映画。
さり気なく、ドイツ人を野卑に、イタリア人をお調子者に、 フランス人を間抜けに描いているのも、ギリアムらしい。
キャスティングも絶妙。
モニカ・ベルッチに「この世でいちばん美しいのは誰?」と聞かれたら、 もう、「あなた様です」とひれ伏すしかない。
マット・デイモンがバラックっぽいのも狙いか?
ヒース・レジャーもいつもと正反対のまじめな学者タイプのジェイコブ役を好演。
フランスの将軍役のジョナサン・プライスと その部下ガヴァルディ役のピーター・ストーメアもいい味を出している。


 コーヒー&シガレッツ (米/2003) @銀座テアトルシネマ

監督:ジム・ジャームッシュ

「STRANGE TO MEET YOU 変な出会い」
   出演:ロベルト・ベニーニ/スティーブン・ライト
「TWINS 双子」
   出演:ジョイ・リー/サンキ・リー/スティーブ・ブシェミ
「SOMEWHERE IN CALIFORNIA カリフォルニアのどこかで」
   出演:イギー・ポップ/トム・ウェイツ
「THOSE THINGS'LL KILL YA それは命取り」
   出演:ジョー・リガノ/ヴィニー・ヴェラ/ヴィニー・ヴェラ・ジュニア
「RENEE ルネ」
   出演:ルネ・フレンチ/E.J.ロドリゲス
「NO PROBLEM 問題なし」
   出演:アレックス・デスカス/イザック・デ・バンコレ
「COUSINS いとこ同士」
   出演:ケイト・ブランシェット
「JACK SHOWS MEG HIS TESLA COIL ジャック、メグにテスラコイルを見せる」
   出演:メグ・ホワイト/ジャック・ホワイト(ホワイト・ストライプス)
「COUSINS? いとこ同士?」
   出演:アルフレッド・モリーナ/スティーヴン・クーガン
「DELIRIUM 幻覚」
   出演:GZA(ウータン・クラン)/RZA(ウータン・クラン)/ビル・マーレイ
「CHAMPAGNE シャンパン」
   出演:ビル・ライス/テイラー・ミード
これぞ“ショート・フィルム”だ。 「Jam Films」の監督、スタッフに見せてやりたい。 (多分、観てるだろうけど)

短いだけではなく、どの作品も、「コーヒー&シガレッツ」をお題に、 2人、ないし3人の少ない登場人物の会話だけで作られている。 まあ、ちょっとしたショート・コントみたいなものだけど、 ブラックな“笑い”は、「コーヒー」と「煙草」のように苦み走っている。
出演陣も個性派俳優からミュージシャンまでくせ者揃い。 特にイギー・ポップとトム・ウェイツの2人は、 コーヒーを飲んで、煙草をふかしているだけで、ゾクゾクしてくる。 モノクロームの古びた映像と出演陣の存在感が、 スタイリッシュな雰囲気を生みだしている。
一話一話は短いけれど、一粒で2度も3度もおいしい映画です。

p.s.
エンド・ロールの最後に「LONG LIVE Joe Strummer」の一行が。
ジョー・ストラマーも「コーヒー」と「煙草」が似合いそうだ。


 クローサー (米/2004) @丸の内プラゼール

監督:マイク・ニコルズ
出演:ジュリア・ロバーツ/ジュード・ロウ/ナタリー・ポートマン /クライブ・オーウェン
久しぶりに早く帰れそうなので、 「コーヒー&シガレッツ」でも観に行こうかなと思ったら、 ちょうど○川さんが「『クローサー』観に行かない?」って誘ってきたので、 一緒に観に行くことに。
で、始まってすぐ後悔した。 あまりにもつまらない。 まだ間に合うから、 途中で出て「コーヒー&シガレッツ」を観に行こうかなと思ってしまった。 もし一人だったら、絶対、途中で出ていただろう。

舞台で大ヒットした作品を映画化したためか、内容を端折り過ぎ。 気持ちの変化の理由が弱い気がする。 「それだけのことで好きになっちゃうの?」 「それだけのことで嫌いになるの?」って感じ。
それから、振られたのにいつまでもグダグダあきらめが悪かったり、 しつこく「本当のコト」を聞こうとするのに、もう、うんざりした。 しかも、そこで何で「本当のコト」を白状しちゃうんだよ!  「嘘も方便」って言葉は日本だけのものなのか?

そうしてイライラしながら2時間が経ち、映画館を出ると、 ○川さんが「良かった♪」と言うので、ビックリ!?
その後、お茶をしながら話をしてみると、 この180゜違う感想は、どうやら「恋愛観」の違いによるものらしい。
確かに、私は恋愛に対して淡泊ではあると思う。 去る者は追わず、来るものは拒まず (もっとも、その手の経験はほとんどないんだけど)。 恋に盲目になったり、溺れたり、狂ったりなんて、あり得ない。 だから、この映画には全く共感できなかったんだけど、 しかし、韓流純愛ブームや、あちこちで「愛を叫」んでるのを見ると、 どうやら、私のようなタイプの方が少数派なのかもしれない。 だから、好きになったら、他のものは何も見えなくなり、 何も手につかなくなる、と言うような人は、ぜひ観て下さい。

p.s.
でも、ナタリー・ポートマンは相変わらずかわいかった。 彼女が前から歩いてきたら、確かに恋に落ちてしまうかもしれない。 そこだけは共感できる。


 アラキメンタリ (米/2004) @ライズエックス

監督:トラヴィス・クローゼ 音楽:DJ KRUSH
出演:荒木経惟/北野武/ビョーク/森山大道/神野美子/飯沢耕太郎
かつてヌード写真は、ポルノか芸術かのどちらかだった。 それをアラーキは“エンターテインメント”に変えた。

この映画がアメリカ人監督が撮ったアメリカ映画であるということが、 日本写真界の不幸である。 日本では、ただのスケベなおじさんのように思われていそうなアラーキだが、 海外での評価は、それだけ高いということ。
芸術を解さない、頭の固いお役人による、杓子定規な検閲と不自然なモザイクが、 日本写真界の多くの才能をスポイルしてきた証だ。

この映画は、アラーキの撮影風景と撮影以外の行動を追い、 さらにアラーキをよく知る人物のインタビューを交え、 アラーキという人物を丸裸にしていく。
できれば、アラーキを知らない人、アラーキを誤解している人、 そして、頭の固いお役人に、ぜひ観てもらいたいが、 おそらくファンの人しか観ないんだろうなぁ。


 モーターサイクル・ダイアリーズ (英・米/2004) @シネ・アミューズ

監督:ウォルター・サレス  原作:エルネスト・チェ・ゲバラ「モーターサイクル南米旅行日記」
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル/ロドリゴ・デ・ラ・セルナ/ミア・マエストロ
若き医学生エルネストの中で、革命家チェ・ゲバラが目覚めることになる運命の旅。
しかし、映画はシリアスなだけでなく、ラテン的なユーモアにも溢れている。
恋と冒険と友情。 はっきり言って、映画としても、すごくおもしろかった。
これは、ひとりの若者の成長を描いた青春ロードムービーだ。


 Jam Films S (日/2005) @シネ・アミューズ

OPENING
  CGアニメーション・監督:原田大三郎
「Tuesday」
  監督:菌田賢次   出演:ZEEBRA/岩堀せり/金井勇太
「HEAVEN SENT」
  監督:高津隆一   出演:遠藤憲一/乙葉
「ブラウス」
  監督:石川均    出演:小雪/大杉漣
「NEW HORIZON」
  監督:手島領    出演:綾瀬はるか
「すべり台」
  監督:阿部雄一   出演:石原さとみ/柄本時生/山崎まさよし
「α」
  監督:原田大三郎  出演:スネオヘアー/内山理名
「スーツ」
  監督:浜本正機   出演:藤木直人/小西真奈美
「Jam Films」がイマイチだったので、今回ははなから期待しておりません。
目当てはスネオヘアーがちゃんと演技してるのか確認すること。
で、どうだったかと言うと、 演技はともかく、なかなかおいしい役でうらやましかったです。

全体的には、期待してなかった通り、イマイチでした。
お笑いのライブを観に行ったのに、ことごとくすべりまくっていたような感じ。 もうちょっと練らないと。





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